戦争が遺したもの



戦争が遺したもの
戦争が遺したもの

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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ナショナリズムとパトリオシズム

そうそうたるメンバーによる対談。

基本的には小熊英二と上野千鶴子が鶴見俊輔の話を聞くというスタイルだ。

特に、小熊英二との話は面白い。

ナショナリズムとパトリオシズムの話など眼を見張るばかりであった。
入門編

本書を読むような人はともかく、大抵の人はここに登場する様々な知識人の著作をまともに読んだことがないと思われる。(「大抵の人」の代表が自分自身。)

そんな自分にとっても非常に入り込み易かった。これを入門編とさせてもらおう。(大作なのでちょっと腰が退けていたが、小熊英二の「<民主>と<愛国>」を読みたくなった。)

感じること、考えることの大切さを知りました

哲学というと、難解で、漠然として、近づくと、現実の生活からかけ離れた鏡の迷路のようなところへ迷い込んでしまうイメージがありました。でもこの本は三日間にわたる対談という形で書かれており、また、書式を変えて夕食の場面がはさまれているため、とても身近なものに感じられました。哲学というものを学んでみたいという気持ちにもなりました。
戦争が遺したヤクザで狸が好きな哲学者

「哲学者」との肩書きをもつ人物はそうたくさんいないだろうが、この本や鶴見氏の他の著作を読めばそれは十分以上に納得できる。
そして、この対談本に出会えたことに私は幸福を覚えた。
特に前半の鶴見氏の生い立ちから従軍体験や敗戦日の経験、そして宗教観や愛に対する価値観、
また日本の学問を「外国の支店であり、お互いいがみあってばかりいる」と表現している箇所などは、深く心に響いた。
後半はさすがに知らない人物の名前や記録が多数出てくるのでなかなか3人の対話についていけないが、
それはそれで個人的には新たに学ぶべき部分が出てきたまでのこと。
戦後の流れを知り、時代時代に表裏それぞれに活躍した人物の行動や思想、それに対しどのように鶴見氏が思索し、また見守ってきたかを知ることができる。
もちろん「慰安所関係のお仕事のときに、罪悪感はありましたか」との不躾な質問をぶつける小熊氏や上野氏のより感情のこもった受け答えの数々なども見逃せない。
「今こそ、すべてを話そう」と本の帯にはあるが、まだまだ「すべて」には程遠い予感がする。この3人の対話を引き続き見てみたいものだ。
上野千鶴子が邪魔

 小熊氏単独のインタビューなら文句なく五点です。
 小熊氏の追求は鶴見氏の経歴、著書を十二分に踏まえたもので、対談でなければわからない部分を引き出すことに成功している。そして鶴見氏の対応も見事なもので、「いつ死ぬかわからないから今回は全部話します」と言った通り、彼の経歴の<汚点>である、軍属としての従軍慰安婦への扱いについてもきちんと語っている。小熊氏のインタビュアーとしての能力が鶴見氏の思想家としての偉大さを十分読者に伝える形で現れているのが圧巻である。



新曜社
対話の回路―小熊英二対談集
インド日記―牛とコンピュータの国から
〈民主〉と〈愛国〉―戦後日本のナショナリズムと公共性
期待と回想 語りおろし伝 (朝日文庫 つ 12-1)
回想の人びと (ちくま文庫)




戦争 (岩波現代文庫)

戦争がつくる女性像―第二次世界大戦下の日本女性動員の視覚的プロパガンダ (ちくま学芸文庫)

戦争が遺したもの

戦争で死ぬ、ということ (岩波新書)

戦争と罪責

戦争と正義―エノラ・ゲイ展論争から (朝日選書)

戦争と占領―あるポーランド家族の体験 (岩波ブックレット)

戦争と知識人 (日本史リブレット (65))

戦争と平和 それでもイラク人を嫌いになれない

戦争の記憶―日本人とドイツ人 (ちくま学芸文庫)




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